三輪サイエンス研究所ではこの度、国立精神・神経センターとの共同研究でヒトの交感神経末端の集中する唾液腺に
NARL超音波を照射し、神経末端から脂肪分解ホルモンであるノルアドレナリンが放出される状況を
SPECTという装置を用いて映像として捕らえることに世界で初めて成功し、
内容は来る6月20日フィラデルフィアで開催される米国核医学界で発表する。
NARL超音波は三輪サイエンスが発見し、この生体への照射で皮下脂肪が減少することが知られている。
その原理を解明するために、ラットの脂肪組織にマイクロ透析管を縫いこんで
組織間質液中にしみ出したノルアドレナリンを測定し、NARL超音波照射で倍増することを観察した。
おそらく交感神経末端の貯留小胞に貯留されるノルアドレナリンが
NARL照射で小胞からの出入り口のチャンネルが開かれて放出されるのであろうと推測されていた。
しかし実際にヒトで同様な現象が生起するのか? 推測は正しいか?は不明であった。
これは上記測定法が人体を侵襲するので不可能であったためである。
この度、非侵襲的な方法として、ノルアドレナリンと同一の挙動をする放射性同位元素のヨー素123 MIGBが
人体に注射した場合、交感神経末端の貯留小胞に集積する事を利用し、
そのI-123の放射するガンマ線を体外から検出し、SPECT【単一光子放出を検出し、コンピューターで断層を映像化する】で
その分布を映像化する方式を実施した。
実際には交感神経末端の貯留小胞の豊富に存在する唾液腺(顎下腺と耳下腺等よりなる)について、
いずれも左右対称に2個づつ存在するので右側を20分間NARL照射し、左側にコントロールの偽刺激を行った。
NARL照射開始後10分目でMIGBを注射し、さらに20分後の30分目にSPECT で映像化した。
図1は測定中のSPECTで、図2は得られた映像である。
上列は顎下腺、下列は耳下腺で、それぞれ高さで4mmづつ離れた3断面が示されている。
左が下、右が上である。
非照射の右(画面では左)側はノルアドレナリン(MIGB)の強い集積が見られるが、
照射した左(画面では右)側はNARL効果による放出により著しいノルアドレナリンの消失がみられる。
ヒトでも交感神経末端からNARL超音波の照射によりノルアドレナリンの放出が世界で初めて証明された。
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